6月12日、初の米朝首脳会談を終え、合意文書に署名するトランプ米大統領と金正恩朝鮮労働党委員長(SAUL LOEB/AFP/Getty Images)

米朝首脳会談に見る四つの歴史的転換点

 

トランプ氏はビジネス場面で、「あなたが交渉をするならば、必ず約束を守らなければならない。もしあなたが最初から負の名声を背負っているならば、今後交渉を成立させるのは難しくなるだろう。双方が握手した瞬間、不動の事実となるのだ」と繰り返し強調してきた。そのため、米朝会談の共同声明により北朝鮮政権に残された道は二つとなった。いずれを選択しても大きな変革になる。

 

金正恩氏が声明通りに行動し、完全なる非核化に協力すれば、朝鮮政権は米国の投資と保護を受けることができるだろう。周辺国の経済援助をも得ることで北朝鮮は国民の生活を改善でき、国家全体が新たな繁栄を迎えることとなる。

 

一方、金正恩氏が声明を守らなければトランプ政権の強力な経済制裁ないし軍事制裁を受けることとなり、中国共産党政権の助けを得ることができても「金王朝」を維持できるとは限らず、北朝鮮は同じく新たな局面を迎える。

 

金正恩氏が個人の運命を選択する転換点

 

首脳会談を通して、トランプ氏は何度も親切な面持ちになり、金正恩氏の背中に手を添え、握手し、親指を立てて称賛した。さらには「ビースト」と呼ばれる大統領専用車をも見学させた。そのほかに、トランプ氏は自身の人生経験を生かして金正恩氏の誠意を受け取ったとし、「彼(金正恩)が帰った後すぐに(非核化の)行動をとるだろう」と吐露した。トランプ氏はできる限りの善意を示すことで金正恩氏を正しい選択へと誘導したが、どちらの道を歩むかは金正恩氏自身にかかっている。

 

トランプ氏が出演したテレビ番組「アプレンティス(The Apprentice)」になぞらえると、金正恩氏は米朝首脳会談という一次面接を突破した。しかし試練はまだ始まったばかりであり、北朝鮮が最終的に米国の非核化検証に合格できるか、中国共産党との相互依存体制から抜け出すことができるかがネックとなる。

 

もし北朝鮮が非核化に不誠実であり心変わりすることがあれば、かの名セリフ「You are fired.(おまえはクビだ)」がトランプ氏の口から放たれるだろう。金正恩氏の運命は彼自身の選択にかかっている。

(大紀元・唐浩、翻訳編集・文亮)