自民党青年局・女性局主催の公開討論会に出席した高市早苗前総務相 (Photo by PHILIP FONG/POOL/AFP via Getty Images)

【全文】高市早苗氏と蔡英文氏が会談 日台取り巻く戦略情勢で意見交換

自民党総裁選に立候補している高市早苗・前総務相は21日午前、台湾の民進党主席・蔡英文氏と20日に行ったオンライン会談の様子をYOUTUBEに投稿した。高市早苗氏と蔡英文氏はコロナ禍における日台間の医療物資等の相互援助についてそれぞれ感謝の意を表し、今後も実務交流を盛んに行うことを確認した。高市早苗氏はさらに、安全保障関係も実務交流に含まれるべきであり、経済安全保障にも焦点を当てていく考えを示した。TPPやWHAへの参加を支持してほしいという蔡英文氏からの要請には、できる限りの支援を行うと発言した。

会談全文は以下の通り。


高市早苗氏「人もおりませんのでマスクを取ってご挨拶を申し上げます。民進党蔡英文主席。自民党衆院議員の高市早苗でございます。リモートになりますけれども、主席とはぜひお話をしたくて、もうとっても楽しみにいたしておりました。今日は誠にありがとうございます」

蔡英文氏「私も今日この様に、高市議員とリモート会議の場を借りてお会いできることを大変嬉しく思います。日本のメディアの報道によると、高市議員は、機会があれば私と会いたいとおっしゃっていると聞きますが、心よりありがたく存じます。そして、台湾に関心を持ってくださる日本のすべての友人を歓迎します。コロナ禍が終了すれば、それは本当に早く終息してほしいと願いますが、台湾と日本との間の実際の往来が、なるべく早く普通に戻ることを期待しています。その折に、高市議員には、いつでも台湾を訪問していただきたいと思っています」

自民党総裁選候補の高市早苗前総務相は台湾の蔡英文民進党主席とオンライン会談を行った。イメージ写真。(Photo by Sam Yeh / AFP) (Photo by SAM YEH/AFP via Getty Images)

高市早苗氏「ありがとうございます。蔡主席は私の憧れの方でございますのであのように申し上げました。また、コロナ禍におきましては先日、たくさんの医療機器をご寄付頂きまして誠にありがとうございました。また、昨年のマスク200万枚余りや、防護服といったお助けも頂戴致しまして、本当に私どもはありがたく思いました。そして東日本大震災の折には、また、災害が日本で起こる度に台湾の皆さまから多くの義援金を頂戴いたしております。本当にありがたく思っております。ありがとうございます」

蔡英文氏「ありがとうございます。この機会を借りて、高市議員、および日本におけるすべての友人たちに、哀心より感謝の気持ちを申し上げたいと思います。台湾におけるコロナ禍が最も深刻な時期に、日本は躊躇せず台湾を支援、ワクチンを供与してくれました。5回にわたって、合計390万回分のワクチンを提供してくれました。この大いなる厚情に、われわれ台湾人は深く感動し、それを忘れることはありません。ありがとうございます。

「本日はこのようにリモート会議が成就しましたので、せっかくの機会を借りまして、高市議員と台日関係について、また地域の戦略的秩序、そして平和と安定を維持するための努力について意見交換をしたいと思います。私は、台湾と日本が助け合うことは、非常に重要な絆になると考えます。しかしながら、われわれは戦略的秩序が急速に変化する時代に生きています。これはすべての国およびその指導者たちにとって非常に厳しい挑戦であります。日本には、台湾および地域内のすべての国々と一緒に、平和と安定を追及することを期待しています。高市議員には、この地域の戦略情勢についての考え方を伺いたい」

高市早苗氏「蔡主席のおっしゃることに全く同感でございます。世界の、また同志国における多くのリーダーたち、そして人々は自由・民主主義、人権、法の支配といった基本的価値観を共有し、それを行動に移そうとしています。とりわけ、日本と台湾との関係について申し上げれば、われわれの間には実務交流が盛んです。この実務交流とは、多くの分野を多元的に考えて交流することであり、平和的地域秩序の安定を支える安全保障関係も含まれると考えます」

「私は日本と台湾との関係がそのようなものでありたいということを切に願っております。安全保障というのは国防ばかりではなくて、経済安全保障にも焦点を当てたいと考えております。同志国における需給の安定的確保に資する生産対応と消費構造を世界規模で再構築していく必要性を感じております。それはTSMC(台湾積体電路製造)の生産拠点の移設のみならず、あらゆる産業において、日本と台湾が手を携えて先導していくことだと考えております」

出馬会見を行う高市早苗前総務相。9月8日に撮影。(Photo by Kazuhiro NOGI / AFP) (Photo by KAZUHIRO NOGI/AFP via Getty Images)

蔡英文氏「まさにおっしゃる通りですね。台湾と日本が、サプライチェーンをめぐる協力を深めること、この点に関して私は大いに期待しています。もう一つ、日本が地域内において重要な役割を果たせるのは経済統合についてです。米国がTPPの協議から離脱した後、日本がTPP協議をまとめる重責を担ったことに、とても感心させられました。台湾は先進的な経済体であり、ハイテク産業のサプライチェーンにおいても重要な役割を持っています。また、民主的なガバナンスに基づいて形成された透明性の高い市場メカニズムを有しています。台湾は、TPPのように高い水準にあるマルチラテラルな貿易協定に加盟するための十分な能力を持っています。高市議員および日本の友人たちには、TPPのような様々な自由貿易協定に台湾が加入できるように、積極的に支援してほしいと思っています」

高市早苗氏「TPP参加の前提となる諸問題を解決することも含めて、日本は参加を支持し、それに向けてできる限りの支援をしたいと思っております。また、TPPの参加ばかりではなく、以前より取り組んでいるWHA(世界保健総会)、ICAO(国際民間航空機関)、ICPO(国際刑事警察機構)といった、国際舞台・国際社会における台湾のご活躍を推進し続けて行くつもりでございます」

蔡英文氏「ありがとうございます。本日は大変忙しい中、このような意見交換ができたことを嬉しく思います。高市議員とは、今後とも引き続き連絡を取り合い、意見交換をし、そして遠くない将来には実際に、会えることを期待しています。最後に高市議員がますます活躍されますよう、心よりお祈り申し上げます」

高市早苗氏「本当にありがとうございます。蔡英文主席こそ、分刻みのスケジュールでいらっしゃる中、こうして対談をしていただき、本当にありがとうございました。これからもぜひ、緊密に連絡を取り合えるチャンスを賜れたらと思っております。ともに世界をリードしていけるように、私も頑張りますので、主席のますますのご活躍をお祈り申し上げます。ありがとうございました」

蔡英文氏「ありがとうございます。今日はこのリモート会議ができたことが本当にうれしく思います」

高市早苗氏「謝謝」

(大紀元日本語編集部)