イギリス海軍のフリゲート「リッチモンド」の資料写真 (Photo credit should read ADEK BERRY/AFP via Getty Images)

英軍艦、13年ぶりに台湾海峡を通過 専門家「通過しなければ中国は増長する」

英海軍空母「クイーン・エリザベス」打撃群に所属する英フリゲート艦「リッチモンド」が27日、台湾海峡を通過した。日本からベトナムに向かい途中だったと同艦公式ツイッターアカウントが公表した。英軍艦が通るのは2008年の「ケント」以来。「リッチモンド」は、北朝鮮に対する国連制裁の監視活動に参加しており、東シナ海に配備されている。

米軍艦船はほぼ毎月台湾海峡を通過しているが、その同盟国が同海峡で「航行の自由作戦」を実施することは頻繁ではなかった。近年では、カナダ(2019年9月、2020年10月)、フランス(2019年4月)、オーストラリア(2018年10月)の艦船が通過した。

英国防省は、空母打撃群の派遣について、「英国はインド太平洋地域に様々な永続的な安全保障上の利益を持つ。多くの重要な二国間防衛関係を築いている。今回の配備は、地域の安全保障に対するコミットメントの表れだ」と声明を発表した。

空母打撃群は9月上旬、日本各地の米基地などに寄港した。英海軍高官は日本のメディアに対して「台湾海峡は明らかに国際的な航路であり、自由で開かれたインド太平洋地域の一部である」と明言した。

台湾海峡の通過について、以前、英議会国防委員会の公聴会に出席した小谷哲男・明海大学教授は、「英空母打撃群を構成する一隻が海峡通過することを期待する。さもなければ、中国はますます増長するだろう」と述べた。

中国は27日、中国人民解放軍東部戦区の空海軍部隊が英フリゲート艦を追跡し、警告を発したと明らかにした。

英国はEU離脱以降、世界秩序におけるインド太平洋地域の戦略的価値を再評価した「統合レビュー」を発表。インド太平洋地域を英国の防衛・外交政策を重心に置いた方針を示した。

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ジョー・バイデン大統領が1月に就任して以降、米国の軍艦は8回にわたって台湾海峡を通過した。直近では、8月27日にはミサイル駆逐艦「キッド」と沿岸警備隊巡視船「モンロー」が通過した。中国側は、人民解放軍東部戦区が「米艦船を追跡して警備する」ための部隊を編成したと発表した。

米海軍は、「台湾海峡におけるこれらの船舶の合法的な横断は、自由で開かれたインド太平洋に対する米国のコミットメントを強調するものだ」と主張。「 米軍は国際法で認められた所であれば、どこでも飛行、航行、活動することができる」と付け加えた。

(翻訳編集・佐渡道世)